通級指導教室は、支援の必要な子どもたちが、小・中学校の普通学級に在籍しながら、週1回の特別な指導を受ける教室です。通級指導教室のうち、情緒障害通級指導教室 は10年間で約2.8倍と、児童生徒数が急増しています。
過大規模化により、落ち着いて指導を受けられない、希望しても通級の許可が得られないといった状況が起こっています。また、そもそも、遠方の教室に通う親子の負担は大きく、毎年のように教室の増設要望が出されています。
今日の意見交換では、教員の研修や特別支援教育コーディネーターの機能強化に向けた取組みや、就労・自立までの一貫した支援・相談体制の確立についても強い要望がありました。
参加者からは、教室を変わった際、指導法が大きくことなり戸惑った経験や、高校への進学への不安の声も聞かれました。こういった問題に対して、個別の指導計画、教育支援計画を作成しケース会議をもって関係機関が連携して支援を行うプロセスが非常に重要と考えます。しかし、横浜市におけTる個別支援計画の作成率は41.7%(2010年度)にとどまっています。
教室によって指導にばらつきがあるのではという指摘について、市教委は「エリアによって子どもの求めるものが異なる」と答えました。確かに教育に求められる質は多様です。しかし、それは、エリアではなく必要とされる支援は子ども一人ひとり異なるものです。また、課題の解決のために、保護者から学校に働きかけてほしいとの発言もありましたが、こういったことを保護者に求める事に非常に違和感を感じます。これらの発言が横浜市の特別支援教育の課題を象徴しているように思えてなりません。
午後から、県教委との意見交換では、職員から要望書に書かれた課題について、具体的な事例や問題意識を問われる場面もあり、さまざまな当事者や現場の課題を伝える機会となりました。
県は県内33市町村の担当者による連絡・協議の場を持っています。その枠組みを活用し、課題解決への支援やアドバイスを行うことができるはずです。県の職員の、まずは当事者の声を聞きたいという姿勢に共感を覚えました。今後も当事者の皆さんとともに、県教委への働きかけを続けて行きます。