地方議員の議員年金議員は、市町村合併に代表される行革で原資が激減し、多額の税金が投入されていますが、2008年度の公費負担は、市区町村247億8600万円、都道府県20億5100万円にものぼります。自治体の規模によらず画一的な強制加入制度の地方議員年金の効率性、公平性に疑問の声が上がるのも当然です。
自治体議会で廃止、あるいは廃止も含めた抜本的見直しを求める意見書が採択される動きも見られます。その数、16件。(2010.3現在)しかし、財源不足分を全て税で負担すべきという独自案を提案した全国市議会議長会の動きに象徴されるように、存続を求める意見書も61件採択されるなど、議員年金廃止に向けた議会の合意はまだまだ遠いようにも思えます。
しかし、千葉市議会は、全国市議会議長会の独自案は承認しないこととし、その意見集約についても、神奈川県内の自治体よりも民主的な手続きがなされていました。また、昨年、神奈川ネットが県内の地方議員に対して行ったアンケート調査でも、廃止38%、廃止を前提に縮小15%制度を見直して存続41%、存続6%という回答が得られています。
千葉のメンバーとの意見交換を通じ、あらためて、情報を公開し、公費を負担する市民、当事者の地方議員の意見を引き出すことが必要であることを再確認しました。
神奈川ネットは、地方議会議員年金制度を廃止し、公的年金制度を一本化することを求めてきましたが、受給資格のある現職議員が一時金を選択した場合の給付額を掛け金総額の63%を限度とすることや、主体的に年金受給を辞退することを可能とする選択肢を設けるなど、廃止に要する公費の負担をできる限り抑える具体策も提案しています。今後もより多くの皆さんとの意見交換を重ね合意を高めていく努力をしたいと思います。また、来たるべき参議員選挙でも、各政党の姿勢を問い、絶え間ないアクションを続けていきます。