福島大臣との意見交換

NET子育て支援政策プロジェクト報告

1月末、今後5年間の子育て支援を総合的に進めるための基本的な指針「子ども・子育てビジョン」(新・「少子化社会対策大綱」)が閣議決定されました。
2月15日には、子ども・子育てビジョン検討ワーキングチームの座長を務められた福島瑞穂内閣府特命担当大臣と意見交換しました。

子ども・子育てビジョンには、子ども手当の創設や高校の実質無償化などの直接給付とともに、認可保育所の定員の26万人増を始めとした保育・子育て支援サービス拡充、さらには、子どもの貧困率への取組や障害のある子ども、外国人の子どもなど特に配慮が必要な子どもたちへの支援なども盛り込まれています。まずは、少子化対策が強調されることなく、全ての子どもを支援する視点が示されたことは評価したいと思います。

しかし、一方で、保育やワークライフバランス施策については従前のメニューが並んでおり、社会保障審議会の少子化部会の議論も事実上棚上げされています。08年の児童福祉法改正で子育て支援施策として明確に位置づけられた「一時保育(預かり)」についても触れられていません。一時保育は、仕事と子育てのバランスを支える仕組みとしても、レスパイト支援のためにも重要なサービスです。

地域の市民事業の現場では、この間、一貫して一時保育のニーズは増え続けています。意見交換には、育児困難や障害児支援など公的機関からの依頼にも応えながら、「いつでもどうぞ」という一時保育を提供してきたNPOも参加し、現場の事例を示し、認可外保育施設が重要な社会資源として役割を果たしてきたことをお伝えしました。

大臣も、地域の保育現場の実践に注目されており、待機児童対策についても、自治体の独自の取り組みにモデルを見出したいとの意向も感じられました。
これから、各自治体での予算議会も始まります。現場の実践をもとに、政策提案を進めます。