現場はてんてこ舞い…後期高齢者医療に関する条例改正

昨日、後期高齢者医療広域連合の事務局から、条例改正の事前説明がありました。不満と批判が相次ぎ、始まったばかりの制度が見直され、8月の賦課額変更で軽減対策するようにという厚労省の通知を受け、広域連合でも急ぎ準備を進めています。
まず、8月に賦課額変更を実施するためには、急ぎシステム変更作業をしなければならず、18日には広域連合長先決処分が行われる予定です

今年度の軽減措置は経過措置で、21年度からはもっと細かに収入金額に応じたスライド型の軽減措置への変更も予定されており、再度、本格的なシステム変更も必要になります。本当は、一気にスライド型軽減措置に移行できれば良いのですが、そのシステム開発には5〜6か月かかるので、今回は、すぐに対応できるシステム変更の枠内で取りあえずの軽減措置がされるようです。安定稼動していないシステムを大幅に変更する…これってものすごいリスクです。

全国統一の電算モデルがあてはまらず(政令市は想定しないシステム)独自にシステム開発しなければならなかった横浜市では、他市町村に遅れ、ようやく昨日あたりから、「今月から保険料の徴収が始まります」という保険料決定通知書を送付したばかりなのに、来月には、変更通知を発送することになります。

後期高齢者医療制度は、ITを前提とした制度なのでしょうが、現場の職員は振り回され、高齢者にとってはますます分かりにくい制度になっていくようです。持続可能な医療制度をつくるという本来目的や可能性も見えづらくなっています。自治事務とされながら、法令に基づいて条例をつくり、政省令にコントロールされる制度です。創意工夫も活かされないシステムや新たに生まれた広域連合のあり方について、今後も問題提起をしていきたいと思います。