「市が尾おさかな広場」近くに移転された「保育室まーぶる」におじゃましました。運営法人のワーカーズコレクティブ パレットは、学童保育や親子のつどいの広場に加え、昨年11月には、青葉区が独自にスタートさせた「地域展開型子育て支援拠点」の事業を区から受託しています。大場・もえぎ野の2か所の地域ケアプラザを活用した居場所事業や相談事業に加え、子育て支援の人材育成やネットワーク化も進められています。委託金額は半年で約600万円です。一方、横浜市では、地域子育て支援拠点を各区に1ヶ所ずつ整備し、2009年度末までには全区に設置する予定ですが、その予算は総額で約20億円です。青葉区の取り組みは、その計画に先立ち「地域」で展開することにこだわったモデル事業という位置づけです。
バスや車を乗り継ぎ、市外からも集まってくるという1区に1館の支援拠点とは異なり、大場ケアプラザには、大場、あざみ野というような地域が限定された利用が広がっているとのことです。地域展開型のメリットを生かしながら、区内7か所のケアプラザに拡げていくことも可能だと思います。しかし、今後、この展開型を継続、拡大する予定はなく、市の計画にある1区に1館の拠点へと転換されると聞いています。
パレットの山田理事は、子育て支援はハードだけではなくソフトが重要とお話しくださいました。設備基準のような目に見える物差しで評価されがちな保育の現場で7年間踏んばってきた重みのある言葉です。また、支援者によるネットワークづくりが成果を生みつつある中、その実践から地域づくりを進めていきたいという強い気持ちが溢れています。
「地域子育て支援拠点」「地域ケアプラザ」「地域福祉計画」などなど、施策のあちこちに見られる「地域」という言葉。そのコンセプトをとらえ返す必要がありそうですし、私も、モデル事業の点検・評価をしっかりと行いたいと思います。