決算特別委員会で、一時保育についての質疑を行ないました。
おりしも、私の質問日10月14日付けで、私立保育園の園長会役員あてに一時保育の助成方法の変更と利用料金ガイドラインの徹底について書かれた見直し案が出されていました。これは、まさに、私の問題意識と重なる見直し案でしたが、局長の答弁では、いっさい触れられることはありませんでした。2004年度は、認可保育園300園のうち、75園で一時保育を実施しています。また、一園あたり、694、8人を受け入れており、例えば、年間240日開所したとしたら、一日あたり、2、89人の一時保育児の受け入れを行なった事になります。これは、03年度の2、78人とさほど変わらない数字です。
今後、それぞれの保育所がどのように一時保育に取り組んでいくのか、その目標が必要ですが、質疑を通じ、実施園数の拡充目標しかないことがあらためてわかりました。青葉区で始まる公立認可保育所における一時保育については、「一日4人の育利用枠を設け、そのうち3人は週3日の子ども、残る一人は、緊急またはリフレッシュとして利用する」といった説明がされています。これが、認可保育所の一時保育の受け入れモデルとしたら、とうていニーズには応えられず、園は、毎日、利用者に「お断り」しなければならないはずです。また、認可保育所に対する一時保育の助成額の算出は、非常に複雑な算出方法です。たとえば、1日8時間でひと月20日、子どもを受け入れた場合の時間あたりの助成金額でシュミレーションしてみると、1人を受け入れた場合、468円と、もっとも高くなります。最低は、5人を受け入れた場合で、一人あたり190円となります。また、9人を受け入れた場合は、一人あたり297円、15人だと241円となってしまいます。これでは、意欲的に一時保育に取り組もうというインセンティブの働くしくみとなっていません。
さらに、一時保育を実施するにあたり、事業者には、利用料金ガイドラインが示されていますが、このガイドラインにそえば、4人の枠で、3歳未満児を受け入れた場合、一人あたりの利用料は、一時間 300円です。これに、さきほどの算出条件(1日8時間でひと月20日の利用をした場合の時間あたりの助成金額)で算出した一時間あたりの助成額238円が加わっても、園には、538円の収入しか入らないことになります。これでは、一時保育事業を回していくのは難しいと思います。実際、公立認可保育所の利用料金でも、ガイドラインを超えて高く設定されているところもありますが、民間園では、多くの場合、ガイドラインがあればそれにそって利用料を設定しなければならないというような捉え方をされているのではないかと思います。やはり、適正な利用料のガイドラインを示すべきです。
見直し案によると
一時保育の助成は、現行の月平均利用数による助成を、月ごとの延べ利用児童数に応じた「基本分」の助成に変更し、これに加え、3歳児未満と3歳児以上児別に利用児童数に応じた「利用児童数加算」を助成。ガイドラインについては、超過する料金を設定する施設は助成対象外とのこと。