横浜市の担当者は、「横浜市では、住民基本台帳の閲覧制度は厳格に運用されており大量閲覧の危険は無い。7月からは、閲覧回数を、各社、1ケ月に1回にとし、さらに厳しくする。」と言ってきました。本当でしょうか??
閲覧件数データーをみる限り、その言葉と現実がほど遠いことが解ります。
公用閲覧を除く、私用閲覧件数で見てみると○ 2004年度の「閲覧件数」 →67、538件
○ 2004年度 月平均閲覧件数は →5、628件
○2005年6月〜8月までの閲覧件数→21、957件
月平均閲覧件数は→ 7、319件
月別に見ると閲覧回数制限が行われる直前の6月の閲覧件数は9、000件、7月、8月も6、691件、6、266件と、昨年の月平均を上回っています。
■ 「下請け、孫請け」構造の閲覧業務はリスクがいっぱい
各区の聞き取り調査から、都筑区だけが、住民基本台帳から書き写した件数(ファイル数ではなく人数)を記録していること分かり、情報公開請求を使い、資料を取り寄せ、分析をおこなっています。2004年度、都筑区で、1年間に、私用閲覧により書き写された個人情報は約62818人分です。
これは、昨年の都筑区の閲覧件数として報告されてい3559件の17、7倍にあたる人数です。この割合で市全体の閲覧件数から閲覧人数を算出すると、約120万人の情報が閲覧されたことになります。
閲覧者の欄で請求者との関係が書かれていましたが、本人、または、社員・従業員・職員と書かれていたのは全体の37%でした。他に、アルバイト・パート、調査員、契約会社調査員、委託先の従業員、派遣といった閲覧者で58%が占められているのには驚きました。「アルバイト、パート、契約調査員、調査員」って一体どんな人なのでしょうか。
A社は、39回の閲覧で、8762人分を閲覧していますが、B社は、16回で8281人の閲覧を行っておりかなり閲覧人数に差がありました。専門技術のある業者や調査員を使ったのでしょうか、一回の閲覧で800件の情報を写し取った業者もいました。とにかく、閲覧業務の下請け化が、日常的に行われており、当然、名簿は、申請者以外の人の目にも触れています。やはり、住民基本台帳の閲覧制度が、コントロール不能な問題のある制度であることがわかります。
そして、閲覧業務の下請け化状態から考えても「各社、1ケ月に1回の閲覧」が有名無実であることは、容易に推測されます。一日も早くストップ「大量閲覧」