何でもかんでも紙ごみに…

古紙回収業者の悲鳴

 「禁忌品」という言葉をご存じですか?これは、古紙リサイクルを進めるうえで製紙の原料として使えないもので、古紙に混ぜてはいけないものという意味です。禁忌品が混入することで、再生紙の製品価値がなくなったり、製紙工程のトラブルを引き起こします。
横浜市のHP「資源集団回収を促進しよう」というページにもちゃんと禁忌品について書かれています。 具体的には、油紙、カップ麺の容器や紙コップ(ビニールコートされている紙)、感熱紙、写真、洗剤の容器、ヨーグルトの容器などが禁忌品です。
ところが、これらは、今年スタートした横浜市の行なう分別収集では、古紙として収集することになっています。(冊子「ごみと資源の分け方・出し方」に出てます)
市が回収した古紙は、ストックヤードに集められ、入札した問屋が引き取ります。ストックヤードを視察した職員が「なんだこれはごみだな」と漏らしたそうですが、問屋さんは、市の回収したミックスペーパー状態の古紙を手選別しなければならないのです。ミックスペーパーは、通常、ごみ入りの資源物として、企業などは、お金を払って、問屋に引き取ってもらっているものです。
自治会などが行なっている資源集団回収にも、禁忌品が増加し、これを回収する業者さんはお手上げ状態です。回収業者や問屋の申し入れに対し、市は、「資源集団回収とは無関係」「何でも回収する業者にやらせる」「燃料古紙にする」と解答されています。なんだかおかしくないですか?
家庭ゴミを30%減らすことだけが目標ではないはずです。循環型社会の形成を目ざしているのですから。