9月12日脚本家の高藤彰子さんをお迎えし、青葉トークサロンを開催しました。
高藤さんは青葉区在住27年になられ、10年前には、青葉区誕生記念として区内在住の市民によって制作された「青葉物語」の脚本を担当されました。
田園都市は、東急のまち、計画的に整備された美しい街並というイメージがありますが、もともと山岳地帯で、農家も少なく、計画的な整備が可能であり、良くも悪くも「かかわりをもたない」新住民が多く住むまちが生まれたというお話がありました。
その昔は、あざみ野駅のとなりに豚小屋があり、たまプラ−ザ駅には下駄箱(雨の日は、駅で長靴から靴にはきかえ電車で東京へ通勤!)というお話にはびっくり。
青葉物語は、農村が残っていたまちに新しい住民が移り住むことから生まれる新旧住民の交流や、団地に暮らす人々のコミュニケーション不足、孤独なシングルマザー、自然保護などをテーマに構成されていますが、どのテーマも、時がたった現在のまちの課題としても浮かび上がっています。
子育て終えてから青葉区(旧緑区)に転入され、地域のつながりが持ちづらかったという高藤さんも、必要に迫られ、老人会で介護保健事業の隙間をうめる助け合いを始められたそうです。日本の福祉の現状として、まず家族が担うという傾向や、老人の自主性を損なう方向に対して、「自主性のある老後をどう送るか」を、これからのテーマとしてあげられました。
住み暮らすまちや暮らしに正面から向き合う高藤さんの姿勢におおいに触発されたトークサロンでした。