新制度への移行を見据え活発な議論〜全国小規模保育協議会ワークショップから〜

昨年年 8 月に「子ども・子育て関連 3 法」が公布され、来年度は2015 年 の施行に向けて準備が本格化してきました。各市町村の来年度予算案には、地方版子ども・子育て会議を設置・運営予算や、市町村子ども・子育て支援事業計画の策定に向けたニーズ調査の予算も計上されています。子ども・子育て会議の構成員も重要ですし、ニーズ調査も国の指針にそった調査だけでなく、独自な視点も必要です。当事者や現場も積極的に議論に参加していくことが望ましいと思います。

先日開催された全国小規模保育協議会主催のワークショップでは、私も横浜エリアの一時預かり事業に関わる方たちのグループに参加させてもらいましたが、新制度への移行も見据えた活発な議論が交わされていました。

一時預かり・一時保育の現場では、パート・アルバイトといった短時間、不規則な就労にも対応するサービスが提供されています。登録者は右肩上がりに増加、日々面談などの登録手続きに追われているそう。また、育てにくいお子さんを預けたいという方や、養育困難事例も見られ、専門機関との連携や様々なサービスにつなぐコーディネートも行われています。皆さんコンシェルジュさんです。
保育制度の見直しにより、今後は保育所の「週4日○○時間以上の就労」といった入所要件がなくなり、短時間であっても保護者の就労時間等に応じて保育を提供することになります。一方、一時預かり事業は、保育の必要性の認定を受けない 子どもの預かり保育(レスパイト・緊急など)とされ市町村の事業とされています。しかし、認可保育所でどこまでフレキシブルな保育実施できるのか、「ちょっと心配」との声も聞かれます。

都筑区荏田南近隣センター商店街・えだきんにオープンした横浜市乳幼児一時預かり保育「 さんぽ」

あらためて、保育所待機児童解消のみならず、これまで実践されてきた多様な保育・子育て支援(育児支援)メニューや、今後モデル的に実施される事業もしっかり評価してほしいです。特に、一時預かり事業は、横浜市が先駆的に取組んだ事業であり、これまでの貴重な実践と現場の発見を、新制度における事業計画につなぎ・生かしてほしいです。

内閣府への提案: 子どもの育ちを社会全体で支えるために実効性のある新制度に