「地域に住み・暮らす事業家」目の前にある課題から目を逸らすことはできないのです
NPO法人さくらんぼの理事会でした。さくらんぼは、横浜市瀬谷区を中心に4つの横浜保育室と2つの家庭的保育事業を始め、産前産後ケア・母子家庭等生活支援事業等派遣サポート、そして、親と子のつどいのひろば、子育て支援拠点の運営と、たくさんの事業を展開しており事業規模は4億円に近づきました。
さくらんぼの理事長の伊藤保子さんとは10年前に子ども人権・子ども福祉ネットワークの活動をご一緒させていただて以来のお付き合いです。「ちょっと聞いてよ、私怒ってるのよ!」が伊藤さんの挨拶…みたいなところがありますが、それは彼女が瀬谷コミュニティにこだわり、「参加障害のないまちづくり」とか、「育ちあう子ども・おとな・社会」を実現したいという強い思いの裏返しだと受け止めています。地域に住み・暮らす事業家は、目の前にある課題から目を逸らすことはできないのです。
ひとり親世帯や障害者、引きこもりの若者と共に働く場をつくり出し、地域資源を繋いでいく知恵やパッション、社会起業家としての行動力と決断力は半端じゃないですね。伊藤さんって、なんでいつも斜め目線なんだろうとおっかなびっくりの私でしたが、いつの間にか、一緒に法人や地域の未来を考える仲間になりました。
待機児童対策に一定の目処が立ちつつある横浜市。今後は、全市をあげて認可保育所を作り続ける施策から、地域の特性を踏まえた多様な施策や保育の質を担保する取組みへシフトしていくことが必要だと思います。子ども・子育て関連3法案も可決し保育を取り巻く情勢は大きな転換点にあります。人口減少社会を見据え、横浜市が独自に取組んできた横浜保育室も、より小規模にかつ地域ニーズに寄り添う事業にアレンジされ、新システムの地域型保育給付・小規模保育にカテゴライズされると良いのですが。
いずれにしても、政策モデルとなるようなチャレンジは、法人の事業に強さがなければできない、思いだけではやれない。制度を使いながら制度を変える!そんなわけで、次から次へと新規事業が続きます…監事としても緊張が続きます。