神奈川県地震災害対策推進条例(仮称)の骨子案が公表されました

県が設置した地震災害対策検証委員会の最終報告を受け、地震災害対策推進条例(仮称)の骨子案がまとられました。本日開催された震災対策調査特別委員会でも報告がありました。

地震災害対策推進条例(仮称)は、県民および事業者と協働し、地域防災計画に位置づけた対策を推進していくためのもので、地震災害対策の基本的事項を条例として定め、対策の継続性の確保や、県民や事業者による自助・共助の取組みを推進するとされています。
条例骨子案には、減災の考え方や、自助、共助、公助を基本とすること、男女双方の視点や、災害時要援護者について多様な視点に配慮するという基本理念がうた われています。また、努力義務として県、県民、事業者の責務や、県が市町村や防災関係機関と連携し対策を進めることもうたわれています。その上で、津波等 避難対策、帰宅困難者対策など基本的な対策として9つの柱が挙げられています。

努力義務をうたった条例制定によりどのような変化が生じるのか、条例の実効性や効果はどうか、また、条例には市町村との連携もうたわれており、市町村がこの動きをどのように捉えているのかも気になるところです。担当課からは、県や市町村が策定する地域防災計画に加え条例を制定する意義として、議会の議決を経てそれぞれの責務を明らかにし、施策への協力や公助を推進したいとの説明がありました。さらには、市町村とも十分な意見交換をおこなってきたことも報告されました。対策推進を裏付ける予算の確保については、明言はありませんでしたが、この理念条例で何が変わるのかというよりも、この県条例をどのように生かしていくのかという県や市町村の知恵が必要とされているのだと思います。

今月末から、条例骨子案に対してのパブリックコメントが始まります。その上で、第三回定例会に議案として提出され、議論が始まります。皆さんのご意見、ぜひ、お寄せ下さい。

地震災害対策条例(仮称)骨子案/委員会資料