また、昨年は、私も日韓のNGO・NPOや研究者が集まる東アジア草の根市民社会ワークショップに参加し、若者の働きかたや地域福祉をテーマに意見交換しました。その際、求められた報告テーマは、青葉区で実践する子育て支援から始まる地域コミュニティの再生でした。日本と似通った課題を持つ韓国でも、公的セクターに加え、社会的企業、市民セクターの役割に期待が集まっており、こうした課題解決型の交流が市民社会レベルで活発に行われています。
今年1月には、青葉区のNPOにコーディネートをお願いしハンシン大学の学生の研修を受け入れたのですが、NPO・市民事業による地域課題の解決の現場を見学頂き、国や自治体の福祉制度についてお話させてもらいました。
労働法研究者も同行され、派遣労働や偽装請負雇といった日韓共通の雇用問題の現状を相互理解する機会も得ました。政権交代後の日本社会、政治情勢にどのような影響があるのかということにも、大きな注目が寄せられていました。
昨日、横浜市会で、都市間交流のあり方が議論されたばかりですが、地域の課題、地方自治に着目すれば、都市間交流のテーマも多様であり、生活に根ざした課題を捉えコミュニケーションを重ねることで、当然ながら市民参加も得られます。ホームステイなど教育的な交流も、シングリッシュなテーマで行うことで、次のアクションが明確になると思います。こういった経験を施策に反映させるという循環があれば、国際交流への投資についても理解が広がると思います。