待機児童解消にはバランス感を持って取り組むべき その1

決算局別審査 報告

今年、4月1日時点の横浜市の待機児童数が1290人となったこと、また、全国の待機児童数も2万5000人を超え、待機児童問題がクローズアップされています。
この間、「待機児ゼロを目指せ!」と国も自治体も必死に取り組んできたものの、過去5年の数字をみると、全国で、13万人の定員増を図ったにも関わらず、待機児童は7千人しか減少していません。今後、どこまで、認可保育所の整備を進めて行くのか、また、いかに多様化する保育・子育て支援のニーズをとらえた事業を展開していくのか、自治体の力も問われる時代となっています。

現在、横浜市には、約20万人の就学前児童がいて、そのうち、約4万人の児童が認可保育園への入所申し込みを行い、約37000人の児童が保育所に入所しているという状況です。その保育にかかる運営費の総額は、522億7200万円保育所1カ所あたりに換算すると1億3000万円、また、一人当たりの運営費に換算すると144万円となります。この数字をもとに試算すると、1,000人の定員増を図った場合、運営経費が14億4000万円づつ増加することになります。
今後、横浜市でも人口減少が進み、2018年には就学前児童数も15万人を割込むと予想されていますが、保育所入所申込率の上昇傾向は続くと予想しています。

国の10ケ年計画では、2017年までに、3歳児未満の保育所利用率を38%程度までアップすることをを目指すことになっています。仮に、国の目標である保育所利用率38%を用いて入所児童数を算出した場合のコストは以下の通り。

横浜市における入所児童数(0〜5歳児の計)は約5万7千人
5万7千人の運営費総額=約820億円
約5万7千人にするには、更に約2万1千人分の定員枠整備が必要
2万1千人分の整備=総額約483億円

認可保育所は主に両親がフルタイマーで働く家庭の子どものための場所として整備費も運営費も集中的に投下されてきました。しかし、ニーズを細かく分析してみると、要件の高いニーズばかりではありません。そこで、横浜市の保育ニーズをあらためて分析してみたいと思います。
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