来年4月の統一地方選挙に向けて、12月の横浜市会定例会で、議員定数及び各選挙区選出議員数に関する条例2案が提案されましたが、いずれも、9月議会に続き、議案提出会派のみの賛成で否決されました。また、政務調査費の交付に関する議案も否決されています。議員定数の削減によって議会改革の意思を表したい会派、同様に、政務調査費の使途公開や費用弁償の廃止を訴える会派の戦略が議会でぶつかり合いました。この間、NETは、議員の条例提案や議員間の議論を通じ、議会を活性化させるという視点を持ち議会改革の一環として条例提案の実践を進めてきましたが、上記の議案に対しては、結果として、それぞれの会派の主張が述べられたに過ぎませんでした.
また、市会、県議会で、首長の多選制限に関する条例がいずれも否決されました。特に、松沢県知事は、「多選制限の制度化は、私の政治家としての信念」とし、昨年に続く否決も覚悟の上での提案をされています。これも、来年4月の知事選挙をにらみ、ご自身のマニフェストへの評価も視野に入れた選挙戦略でもあるはずです。
しかし、その制度化が政治家としての信念とまで言われる大事な議案を2度も議会で否決させ、「やらないというお墨付き」をもらうことは如何なものか。議員の条例提案も同様に、パフォーマンスなら一度で十分。
議会の存在意義が問われている今、市民不在の議会内のパワーゲームに明け暮れている場合ではありません。
あらためて、議会は市民のためにあるという原点に立ちかえり、議会への市民参加、市民と行なう市民立法運動の意義をと問い返し、それを支える議会制度改革に取組む時です。